海浜の植物観察会
7月9日(日)に国営ひたち海浜公園で植物観察会を実施しました。
当日は小雨の中でしたが、植物調査観察員の久下沼光始先生と共に、一般では入ることの出来ないエリアにも案内していただき、オオウメガサソウをはじめ多くの海岸性植物にふれる事ができた貴重な観察会でした。
オオウメガサソウ
まず西口ゲートから「ひたちなか自然の森」へ。ここにお目当てのオオウメガサソウが自生しています。アカマツとクロマツが混生する林の中は殆ど下草が無い場所があります。"どうして?"の問いに"貧栄養だから"の答えが返ってきました。ウーン、なるほど。太陽光不足と思った自分に反省。下層木は荒地や乾燥地に強いナツハゼ、ドクウツギの赤い実が目をひきました。北海道、青森とここにしかないというオオウメガサソウとウメガサソウ、イチヤクソウは林縁やギャップに見られましたが、少しずつ場所を移動するらしい。6月下旬、花の最盛期には解放日もあるそうです。来年は是非この時期にと思いました。
スイセンガーデンを通って見晴らしの丘へ。見晴らしの丘には春はネモフィラ、秋はコスモスが咲くそうでニュースのバックに流れていたのを見た記憶があります。
砂丘の保護区域ではスカシユリを始め絶滅危惧種のノジトラノオ、イヌヌマトラノオ、ハナハタザオ、カワラサイコ、ハマボウフウ、コウボウシバ、シロヨモギ、イヌハギ、ネコノシタ等枚挙にいとまが無いほどの植物達を保護しています。スカシユリは大きくなると砂丘エリアに移しているそうです。
ノジトラノオ | ハナハタザオ | ハマボウフウ |
昼食後は海岸近くの砂丘エリアでスカシユリ、ヒロハノレンリソウ、ケカモノハシ、コウボウムギ、ハタザオ(花終わり)、ハマウツボ、ハマカキランなどを観察しました。
ヒロハノレンリソウ | ハマカキラン |
ひたち海浜公園は水戸飛行場跡地を利用して開発されたもので、その広さは350ha。ディズニーランドの3倍もあるそうですが、実際に公園として利用されているのは約3割との事です。それでも1日の観察では無理なので、季節を変えながら目的を持ってゆっくり見学したい場所です。