「御前山観察会」実施報告書
高木に成長したケンポナシ |
倒木に着生したマメヅタとその胞子葉 |
新緑に映えるヤマツツジ |
明治時代に植林されたケヤキ保存林 |
1. 場所:城里町・御前山
2. 日時:2023年4月29日(土)9:30~15:30
3. 参加者:4名
4. 感想
ゴールデンウイーク初日のこの日、観察会の集合場所である城里町「道の駅かつら」の駐車場脇キャンプエリアは、予想通り大勢のキャンパーで賑わっていた。
御前山東登山口に向かう。道の駅裏にはケヤキやサクラが高木に成長した木々が見られ、ここにケンポナシの木があると情報を得る。樹皮の特徴から、すぐにケンポナシと確認できた。すでに大きく成長し、数は5本くらいあったように思う。ケンポナシは、数年前真弓神社方面の観察会で確認した落葉広葉樹である。その後、水戸にあることも知ったが、ここ城里も水戸も植栽されたものだろうし、真弓神社近くのケンポナシは自生であり、貴重なものだろう。
東登山口からいつものコースを歩く。昨年初見のムサシアブミは、今年も見ることができた。そして、その近くで一人が「ここにエンレイソウが」。そこには、茎の先に3枚の大きな葉を輪生するエンレイソウ。しかし、なぜここにエンレイソウがあるのか私は不思議に思った。ここで、その観察眼を自他共に認める高橋さんが、すぐそばの「ムサシアブミと同じ葉」と指摘した。両者の葉はよく似ているが、ここのところエンレイソウを見慣れた目には、恥ずかしい話だが葉の違いを見分けられなかった。
鐘つき堂で昼食をとり、西登山口に向かう。ここでは、これまでになく多くのタチガシワを観察した。道の両側に生育し比較的希少な植物だが、地味な植物で目を留める人は少ないのだろう。
道を塞ぐような倒木には、マメヅタがびっしりと着生、胞子葉を伸ばし、森の中のヤマツツジは新緑の中に鮮やかに咲き誇っていた。
(文:村田 誠)