「御前山観察会」実施報告書
1. 開催日時:2019 年4月27 日(土) 9:30 集合〜14:00 解散
2. コース:道の駅「かつら」河川敷駐車場集合→東登山口→鐘撞堂跡で昼食→西登山口→皇都川沿いに歩く→河川敷駐車場
3. 参加者:20名(一般参加者:13 名(小学生2名)。会員:5名。パートナー会員:2名)
イチリンソウ |
コンロンソウ |
ホソバヤマブキソウ |
4. 観察した植物
草本類:イチリンソウ、カテンソウ、コンロンソウ、セントウソウ、タチガシワ、チゴユリ、ツクバキンモンソウ、ツルカノコソウ、トウゴクサバノオ、ニリンソウ、ネコノメソウ、ハルトラノオ、フモトスミレ、ホウチャクソウ、ミミガタテンナンショウ、ミヤマカタバミ、ミヤマハコベ、ムラサキケマン、ヤマネコノメソウ、レンプクソウ、ツクバキンモンソウ、ホソバヤマブキソウなど。
木本類:マルバアオダモ、アキニレ、イイギリ、イタビカズラ、ウラジロノキ、ウリノキ、カスミザクラ、カラスザンショウ、クサボケ、ハリギリ、ブナ、マユミ、ミズナラ、モミ、ヤマコウバシなど。
シダ植物:ベニシダ、リョウメンシダ、ジュモンジシダ、キジノオシダなど。
コケ類:キヨスミイトゴケ、ムチゴケ、カビゴケなど。
藻類:スミレモなど。
5. 感想
この季節特有の不安定な天気で、実施の判断に迷うところもありました。当日は早朝から雨の音に起こされたが、家を出る頃には雨は上がっていました。
観察コースは例年通り、道の駅かつら河川敷駐車場をスタートし、東登山口から鐘つき堂跡を経由、西登山口に下り、皇都川沿いの道を戻る3.7キロのコースをとります。
東登山口から山道へ入ると、林床にはニリンソウなどの植物が観察できます。この時期、野山でよく見かけるテンナンショウ属は、わからないことが多い植物です。植物に興味の薄い人でも「なに、これ!」と関心を示すのがミミガタテンナンショウでしょう。タチガシワもいつもの場所で見ることができました。
西登山口に下ると、昨年はわずかしか見ることのできなかったイチリンソウを観察しました。イチリンソウは開花の状態もよく、数も増やしているように見えます。
皇都川沿いの道を歩くと、かつては十字花と呼ばれたアブラナ科のコンロンソウが、道沿いにたくさん見られます。路傍に咲く、鮮やかな黄色い花弁を持つホソバヤマブキソウを、一株見つけました。道沿いには、これらの目に付きやすい植物の中に、レンプクソウやカテンソウなど小さく地味で目立たないものも多く、これらを探しながら歩くのも楽しいものです。
ここ御前山は、水戸藩の御留山として樹木の伐採を禁じられ、暖温帯林を形成する常緑樹や落葉広葉樹が広がります。林床植物も多く、改めて植生の豊かさに感心しました。
(文:村田 誠)