「筑波山で秋の花と樹木の実」観察会実施報告
実施日:2016年9月10日(土)9:00〜15:00 天気:晴れ、気温:25〜27℃
観察コース:筑波高原キャンプ場〜広根場林道〜つつじヶ丘〜女体山・下山〜キャンプ場
一般参加者:18名、会員・準会員7名
当日は秋晴れの中、受付後、自己紹介、資料説明と安全対策説明、準備体操の後に観察を開始しました。
駐車場周辺にはキクイモが満開、歩き始めるとイヌショウマは咲いていましたが、サラシナショウマは未だ蕾でした。ツクバトリカブトは咲き始めでしたが、タマアジサイは既に終盤でした。ヒヨドリバナでは吸蜜中のアサギマダラを観察できました。
林道を歩くにつれマツカゼソウ、ミズヒキ、キンミズヒキ、ツリフネソウ、オトコエシ、キバナアキギリ、アキノタムラソウなど白、黄、紫、赤の秋の小さな花が次々と現れ、静かで気持ちの良い花街道でした。杉植林地に入り、滑りそうな地面と岩や沢に注意し歩くと、各種の大きなキノコがあちこちに発生。ツルニンジンやミヤマウズラの花も観察後、広根場林道に合流。サルナシやマタタビの果実が見られました。多数のアケボノソウやセンブリはまだ蕾の状態で各所にあり、下旬には一斉に開花が進むでしょう。次にアズマレイジンソウは茎高30cm位で低いが花を確認できました。珍しくカラスノゴマの黄色い花も見つかりました。
その後、草地の日陰で昼食後、つつじヶ丘ヘ向かいロープウエイで女体山山頂駅に移動、オヤマボクチやタイアザミの花を見ながら山頂に登りました。女体山からの眺望を希望する人もおり、休憩後に下山となりました。
下山コースでは主に樹木中心に、ヒトツバカエデ、オオカメノキ、シラキ、イヌブナ、実生のブナなど観察しながら歩き、途中の防火帯で休憩。この付近は今年も林内に中〜大型のキノコを確認できました。ここから春の観察会の上りコースを下りました。秋には歩かない道ですが、ゆっくり林内を下り、この時期はカシワバハグマの花とアキノギンリョウソウを多数確認できました。落葉樹林帯を抜け、林道に出てキャンプ場に向かい、予定の時間内で無事終了しました。
参加者の皆さんの中には初めてのコースを歩いた方も多く、多数の秋の草木を観察でき満足していただきました。
〇秋の花など59種類以上
〇樹木の果実など17種類以上
〇菌従属栄養植物:アキノギンリョウソウ、寄生植物:ネナシカズラなど
カラスノゴマ |
ヤマハギ |
タマゴタケ |
モミジガサ |
キバナアキギリ |
アキノギンリョウソウ |