雑草観察会 実施報告
1. 場所 行方市行戸 Iさんの自宅周辺
2. 日時 2014年7月5日(土)10:00~14:00 天気 曇り
3. 参加者 13名(正会員7名、準会員6名)
4. 実施内容
一昨年から、雑草観察会を茨城大学農学部フィールドサイエンス教育研究所の敷地内で行ってきた。そこでは、定期的に雑草が刈られてしまうため、今回は講師のIさん宅で管理されている畑、田圃に自生する雑草を観察することにした。当日は梅雨のさなか、天気予報は小雨であったが、幸い曇り空のもと、涼しい中で観察が出来た。
I講師は旧農家に移り住んで4年、周りの林や荒れ地を整備し、畑の野菜栽培と田圃で稲作を手がけている傍ら、雑草に目を向けている。I講師宅前に全員集合し、観察会の内容を説明後、裏の畑に移動した。途中の屋敷林に山百合が自生しているが、まだ蕾であった。行方市は昨今、山百合の里として売り出している。
畑地ではメマツヨイグサ、セイタカアワダチソウ、ヒメジョオンなどが入り込み、アカザ、シロザも生えている。I講師がオッタチカタバミを手にとって、果実が熟する時の種子の散布に新説が見つかった話をしてくれた。キャベツの他、大根、ニンジンなどの花の残りも在り、モンシロチョウやベニシジミなどが飛翔している。タケカレハの幼虫など昆虫類が多く、昆虫に詳しいYさんに声が掛る。多くの参加者の目で細かい観察をしていると時間が早く経過して行った。
次に、家の前に降りて6月初めに手植えをした田圃の廻りの畦道を一周した。オモダカ、イボクサ、チゴザサ、コナギ、ホタルイなどが生え育ち、畦にはカルガモの卵が見られた。トンボ類も多く飛んでいる。休耕田にはガマが生え、崖にはノカンゾウのオレンジ色。時期になるとゲンジボタルも見られると。
昼食は、自宅前の庭にテーブルといすを並べ、まず畑で取れたジャガイモをおいしく頂いた。食事をとりながら参加者の間で情報を交換し、話がおおいに盛り上がった。さらに食後、I講師から植物の新しい分類について解説があった。
午後は、屋敷林の中を藪こぎし、杉林の下草や入り込んだ幼樹などを観察した。観察時間は午前・午後合計で3時間ほどとなった。種類はそれほど多くなかったが、ゆっくりと時間を掛けて観察できた。
(文:S 写真:Y、S)