「近県合同観察会inみちのく」感想文集
皆様からの感想文を、全文掲載させて頂きます。長くなりますが、皆様の思いをお読み願います。なお、大友様の感想文は(3ページの報告書ですので)投稿として茨城のホームページに掲載させて頂きます。
- 今回の観察会には、猛烈な暑さの中、また遠方の現地までお越し頂きありがとうございました。何と、雨を心配していた状況でしたが、運もよくまた参加した堀内晴生氏の「晴男さんの念力」なのでしょう、当日が梅雨明け宣言になりました。かなりの熱暑は体を軟らかくしたこともあったでしょうが、何事もなく会を終了できたことを皆さまに感謝します。また沢山の花々や多くの自然を満喫することができ、参加各位の協力の賜物と思っております。言うまでもないことですが、これも藤田さんと杉山さんの頑張と深謝します。
(茨城・林会長挨拶)
- 7月9日から10日に掛けまして,たいへんお世話になりました。このような形での近県合同研修会への参加は初めての経験で新鮮さがあり,そして何よりも素晴らしい皆様にお会いすることができ元気をいただくとともに,福島・栃木県境の森林を堪能することができました。どうもありがとうございました。このような時期ということもあり,参加可否について検討しましたが,参加してよかったと思います。皆様からいただきました復興応援の色紙と研修会の状況は,みやぎ会会員に伝えることとします。天気にも恵まれ,幹事のお二人はホッとされているのではないかと思います。本当にお疲れ様でした。これを機会に,今後ともよろしくお願い申し上げます。
(宮城・相澤さん挨拶)
- 2日間の合同研修ありがとうございます。またお疲れ様でした。他県との交流は非常によかったと思いす。私も、膝の痛みをシップとサポーターで緩和させながら、なんとか大峠途中までや阿武隈川源流の渓畔林など、アップダウンの連続でも楽しませてもらいながら学習が出来ました。久しぶりの山歩きでの観察会、大成功と思います。またの機会を楽しみにします。
(茨城・山口さん)
- 藤田様、大変お世話になりありがとうございました。おかげさまで楽しい研修会(観察会)になりました。今後ともよろしくお願い致します。天気が劇的に動いたのは、晴れ男の力に加えて、例年にない早い梅雨明けも利いたようですね。山に行くとついつい歩く、登る方で張り切ってしまうタチで、観察会の方はいつものことながら消化不良気味ですが、楽しい二日間でした。
(茨城・阿萬さん)
- 数々のお礼ありがとうございます。仙台地方(痴呆)台は東北の梅雨明けを今日11日発表しました。昨年より7日、例年より14日早いそうです。堀内様の念力がそうさせたと信じているひとりです。野外活動はなんと言っても天気。2日間とも天気に恵まれ、自然もそこそこ、そしてお出でになった方々がいなければ始りません。皆様初め栃木、宮城、神奈川と東日本を縦断して皆様が一同に会され思い思いの合同研修会を楽しまれたことは大きな歓びです。ありがとうございます。流石山は夕立の心配があったのであのような時間配分になりました。せっかくの山旅に、ピークの一つも登らないで済みませんでした。叉お出で頂いて今度はピークも制覇されるよう望みます。観音沼 平成の森 と駐車場には良い思い出が得られなくお詫び申し上げます。秋があるのなら、そのときにはあんな思いは無いようにしてまいります。では皆様今後ともどうぞご活躍の程を。叉宜しく御願い申し上げます。
森インの実態の無い福島から。 (福島・藤田さんより)
- 今回の合同観察会は2日間とも天候にも恵まれ有意義な時間を共有させていただき心からお礼申し上げます。流石山大峠では久しぶりの爽やかな稜線の風や展望、「ウサギギク」「ウスユキソウ」「オニアザミ」などの高山植物との出会いは少しだけ若かった頃を思い出させてくれました。6日にここを訪れた友人のブログに「オノエラン」があったことを知り出会えなかったことを残念に思います。また阿武隈川沿いの河畔林には多くの珍しい樹木、草本がありましたがもう少し時間をかけて同定しながら歩きたかったと思っています。幹事の皆さまには大変なご苦労でしょうが季節を変えて同じ場所を(除平成の森)同じ仲間と集うことが出来ますよう念じております。宿の皆さまのやさしくい心遣いにも感謝しております。本当に有難うございました。
(茨城・柿崎さん)
- 気持ちの良い森と山にご案内いただきまして、ありがとうございました。3月以降、久しぶりに登った山でお花畑と清々しい景色を味わうことができました。歩き初めに目にしたショウキラン、大峠で教えてもらったヤマオダマキの二つが特に印象に残り、覚えておこうと思っています。実は、新甲子付近は、数年前に那須から車で廻ったことがあるのですが、あまり印象に残っていませんでした。知らないということは不幸なことで、阿武隈川に沿ってあのような豊かな森林があるとは!今回は、藤田さんの細やかな心遣いと、多士済々の皆さんのおかげで、楽しい研修?ができたことを感謝しています。また、是非ご一緒させて下さい。
(茨城・堀内さん)
- 合同観察会の際には大変お世話になりました。行く前は雨が降るかもしれないと心配し、傘や合羽など雨具を詰め込みましたが、幸いなことに使う必要がまったくなく、しかも関東地方は梅雨明けのおまけ付き。これは晴男がいたのに加えて、参加したみなさまの日頃の行いが非常に良かったからでしょうか!? 今回観察を行った大峠から流石山や甲子温泉付近の阿武隈川源流は初めて行く場所で、どんな場所なんだろうかと想像を逞しくしていましたが、想像以上に素晴らしい場所でした。阿武隈源流の遊歩道は「これが遊歩道か!?」というほど登り下りがある山道でしたが、その甲斐が十分にある豊かな森でした。コースタイムを大幅に超過しましたがそれでも短すぎた、と思えるほどです。またゆっくりと観察してみたいものです。大峠では色々な高山植物に出会え、標高の高さを実感しました。また、ギンリョウソウは花や果実など色々な段階を観察できて興味深かったです。果実は目玉親父のような感じで非常にユーモラスですね。
このような会を企画して頂いた福島の藤田さん、そして杉山さんには大変お世話になりました。お礼申し上げます。どうもありがとうございました。(茨城・吉田さん) - 先日の観察会では大変にお世話になりました。ありがとうございました。 私は福島の山はほとんど経験がなく、楽しい山行でした。 珍しい植物や懐かしい植物など、沢山出会えて感激です。御礼申し上げます。まさに孤軍奮闘という藤田様に心から感謝申し上げます。
(宮城・大友会長)
- 再び訪れた大峠方面でしたが、以前とは季節が少し異なっていたため、全く異なる多数の高山植物に出会うことができ、幸せでした。花の写真はそれほど撮りませんでしたが、思い出になりそうなショウキランなど、添付しました。ショウキランはあの場所から少し離れたところにあったもので、山口さんが見つけたものです。昨年の那須雲竜渓谷の合同研修会でも出会っており、また、森林中に生育することから、森林インストラクターとの何かの因縁を感じます。昨年はジーンズスキー場方面から、シロヤシオ群落を見ながらあの三本槍に登りました。豊かな自然のある福島県に万歳!藤田さん、杉山さん、何かとご苦労があったと思いますが、有難うございました。
(茨城・高橋さん)
- 先日は楽しく又有意義な研修会に参加させていただき有難うございました。杉山様、藤田様をはじめ皆様には大変お世話になりました。流石山のルートではミヤマオダマキ、ショウキラン、満開のニッコウキスゲ、ウスユキソウ等々を楽しませていただき、新甲子遊歩道ルートではシナノキ、サワシバ、アサガラ等を初めて観察できました。植物の知識が豊かな方が多く大変勉強になりました。那須平成の森も貴重な体験です。今度時間をかけじっくり観察、勉強できたらと思っています。神奈川の自然とは一味違う雰囲気を十分堪能できました。今後も皆様とお互い交流できることを楽しみにしております。機会を見て、鎌倉や箱根など神奈川もご紹介することが出来ればとも思っております。藤田様、皆様によろしくお伝えください。有難うございました。
(神奈川・菅原さん)
- お世話になりありがとうございました。日帰りの勝手をさせていただきましたが、とても有意義な一日でした。感想文なんて書けませんが、1つだけ、感激したことを書きます。皆さんご存じでしたらごめんなさい。ヤマグルマを初めて、実際に見ました。つくば植物園ではいつも目にしていましたが、一体どこに生えているのかしら?と思っていました。想像では海岸の崖の上でもっと南のものと思っていました。想像とは違い、多雪地帯の山地にあるのでビックリでした。そこでネットで調べてみました。森林総研の鈴木和次郎さんの書かれたhttp://www.fukosya.com/manabukai/suzuki/manabu_wajiro02.htmが面白かったです。鈴木さんは只見や会津朝日岳周辺を調査された折、ヤマグルマを多数発見し、それについて書かれている文章です。
「ヤマグルマは山形〜屋久島、過湿〜乾燥、泥炭地〜岩石地と両極端を利用する生存戦略をもち、温暖〜寒冷、多雨〜多雪に適応し、高木〜低木に姿を自在に変えることが出来る。これは系統的にきわめて古い群種で、原始的な生命力を持っている。また奥会津地方は昔とりもちとして利用したそうです。ほとんどの文はヤマグルマは仮導管で原始的な植物と書いてありますが、植物の世界という本では、一度獲得した導管を失い、仮導管だけが導管組織として残った先祖帰りで、凍結融解によるエンポリズムを回避したため、寒冷地へも進出できたと書いてありました。よく分かりませんが、ヤマグルマの適応能力にビックリで、その適応は仮導管だったからということなのでしょうか。」(茨城・居村さん) - 大変お世話になりました。やはり山は早立ち早着き。やむをえないこととはいえ、山にいる時間が短くて、少し物足りなかった気がします。しかし皆さんはよく植物をご存知ですね。あれだけの知識を保つのは、もちろん身に着けるのにも相当な努力があったのでしょうが、大変なことなのではないかと思います。それと、あれだけの皆さんが集まったのですから、やはり宿泊してご一緒にお酒をいただき、いろいろ伺いたかったと思っています。また秋に何かありましたら声をかけてください。有難うございました。
(栃木・海老原さん)
- 先日の合同研修会ではお世話になりました。古道を案内していただいた藤田様、栃木の会員様そして計画された関係者の方々に感謝申し上げます。まず、いきなりショウキランの出会いはビックリしました。名称と姿は男性的ですが、ペタルの紫色が薄く、ほのかな香気は女性的なショウキランでした。新甲子遊歩道ではハルゼミからエゾゼミへの移行期間らしく、静寂の中でメボソムシクイ、キビタキ、ルリビタキの囀りが印象的でした。針広混交林の林床はギンリョウソウモドキやヤマソテツの新緑、大峠に至っては裾から吹き上げる爽風が私たちを癒してくれました。オガラバナ、ナンゴクミネカエデ、ヤハズハンノキ、ミネヤナギ、オンタデ、コメススキ、アオヤギソウ、コケイラン、ミヤマトウキの強烈な匂いは今でも鼻に残っています。こんなに近くで多くの亜高山性植物に出会えた喜び、関係者に重ねて感謝致します。分け入っても 分け入っても 青い海(山頭火)
(茨城・長山さん)
- 合同研修会では、たいへんお世話になりました。私は、茨城で生まれ、栃木に住みつき、福島に仕事場があり、ということで、今回の研修会は縁も所縁も恩もあるとても意義深いものでした。更に、宮城県、神奈川県も加える中で森林を愛するインストラクターの皆さまと交流ができ、楽しく充実した2日間となりました。今回の研修会では、参加された皆さまのパワーと飽くなき探究心に圧倒され続けました。出会う樹木や草花、羊歯や苔、野鳥から昆虫まで、じっくりと、奥深いところまで観察し議論する姿に感動し、今までの自分がいかに狭い視野といい加減な気持ちで自然と向き合っていたのかを思い知りました。私は、福島で森林に関する仕事をしていますが、福島は現在、原発問題で大きなダメージを受けています。福島では山を歩く人の姿もまばらで、名だたる観光地も閑散としている状態ですが、対照的に那須では多くの観光客が訪れ、那須平成の森では列をつくって歩く姿に驚きました。ほとんど人とすれ違うことのなかった甲子の森と、立ち止まったら後ろの人に迷惑がかかるくらい混み合う平成の森、わずか車で30分しか離れていないのに、県を境にした地域イメージの差があるように感じました。
福島の子どもたちは、外での遊びは制限され、植物には触らないよう注意を受け、校庭の土は剥がされ・・・、という状況の中、五感を使って自然とふれあい、自然の不思議さや面白さを体験できるようになるのはいつになるのか、自然への関心や眼差しに大きな影響を与えるのではないかと心配しています。森林をこよなく愛するインストラクターとして、今回のネットワークを大切に、皆さまのパワーをいただきながら、森林で過ごす楽しさを伝えていきたいと考えており、今後ともよろしくお願いいたします。(栃木・野口さん)
(文責:茨城 杉山正夫)