「街の木たんけん」レポート
2009年4月19日(日)に「街の木たんけん」を実施しました。今回は、つくば市中央図書館前から竹園公園までのペデストリアンを2時間かけて歩きました。
スタートしてすぐに苞が白くなってきたハナミズキと、芽吹き間もないユリノキがありました。ユリノキは背が高くなる木ですが、枝と同じ高さの橋の上からじっくりと見ることができました。花はこれからですが、普通は下から見上げるチューリップのような花を、ここなら横から見られますね。
つくばセンターの広場には幹も枝も葉も全体が黒っぽい不思議な木があります。近づいて見ると月桂樹のオブジェでした。本物ならちょうど花が咲いている頃ですね。
つくば市の木になっているケヤキはあちらこちらにありますが、このあたりにはたくさん並んでいます。ケヤキでは樹皮に何種類かの地衣類がついているのを観察しました。ここのケヤキは枝がたくさん切られていますが、おかげで(?)年輪もよくわかりました。
つくばセンターを後にして歩いていくと、ツバキとサザンカが道の右と左のさほど遠くない場所に見られます。花が落ちた後の大きくなり始めた子房や葉などを比べて、違いを確認できました。
街の中では、自然の生育環境と大きくかけ離れた状態で植えられている木もあります。ここでもカツラが舗道の中に埋め込まれるように並んでいて、大きくならないようにするためか、枝をたくさん切られてかわいそうなくらいでした。
ニレ科のケヤキ、アキニレ、エノキの3種を見られる場所がありました(とはいっても、エノキは稚樹ですが)。皆さんに葉っぱをスケッチしてもらいましたが、ちゃんと左右非対象に描けたでしょうか。
モミジバフウは雄花と雌花をつけていました。この木も大きくなりますが、ちょうど手にとって見られる高さに花が咲いていて、その面白い形がよくわかりました。去年の果実もまだぶら下がっていました。
モミジバフウの先には雌のイチョウの木があり、こちらも低い枝に花を咲かせていました。よく見ると胚珠の先に花粉を取り込むための受粉滴が光っていました。
ゴールの竹園公園ではハクサンボクの白い花が満開で、甘い香りがただよっていました。
セイヨウバクチノキは変わりばえしない常緑樹のようですが、葉っぱに字がかける面白い木です。少し葉っぱをもらって書いてみました。しばらくすると書いた文字や絵が茶色になって浮き上がってきました。
最後に、街の中の公園なのにチゴユリが咲いているのを見ました。ここが公園になる前からあったものが残っていたのでしょうか。それとも誰かが持ち込んだのでしょうか。
街の中でも以外に多くの種類の木を発見でき、時によっては面白い姿に出会うことができます。今回は新緑の季節に楽しいひとときを過ごすことができました。
(文 平岡博)