茨城県植物園主催「子ども樹木博士認定会」の実施報告
子どもの日と言えば明るく爽やかな日を連想しますが、今年の子どもの日は曇りでその内に雨が降るかも知れない、そんな天候の中で実施しました。しかし曇りのうえに公園内には小学生の姿は見当たらず、開会式はたったの2名で寂しい会と思いましたが、2名のなかの1名は昨年も参加し、しかも横浜からの参加ということで講師にやっと笑顔が戻りました。
しかし昨年もそうでしたが、第1班が樹木の観察・解説に出発してから新たに3名が加わり、盛況とは言えないまでも第2班もマンツーマンに近いグループで和やかに開始しました。
観察会ですから人間の五感を使った、樹木を見て、触ってみて、臭いを嗅いでなどなど、講師の熱の入った話で子ども達は大喜び。そんなことで多くの時間を費やしましたが、認定会では疲れた様子もなく、講師の先生の方が子どもの後を追うほどの超高速スピードで終了しました。
その結果は全員が25種の樹木を全て正解し、めでたく2段の「子ども樹木博士」が5名誕生しました。きっと秋の子ども樹木博士や来年の会にも参加してくれるだろうとの思いを込め一人ひとりに認定書を授与しました。最後には、本日の認定会に解説しました樹木名のいわれや特徴を記した資料を各人に手渡し、一人の怪我人などもなく無事に認定会を終了しました。
1.主催と協力 茨城県植物園と森林インストラクター茨城
2.日時 平成20年5月5日(月)午後1時から3時まで
3.参加者数 10名(子どもが5名、父母が5名)
4.講師などスタッフ 5名
5.解説した樹木と認定試験の樹木(丸印)
最初は里山のドングリ、○コナラ、○クヌギ、ハリギリ、○スダジイ、○シラカンバ、○クマシデ、○チドリノキ、○トウカエデ、○ケヤキ、○ヒノキ、○スギ、○コブシ、○タイサンボク、ダンコウバイ、○ブナ、○イチョウ、○ヤブツバキ、○メタセコイア、ムベ、○トチノキ、○ユリノキ、○ヤマザクラ、アオダモ、○クスノキ、○タブノキ、○ヒサカキ、○ミツマタ、○シラカシ、ヤマボウシ、最後に県木の○ウメ。
6.下見の時に見られた主な野草
キンラン、ギンラン、シュンラン、レンゲ、ミツガシワ、ギンリョウソウなどでした。特に開会式を実施した場所の足元には多数のギンリョウソウが出ていて皆さんはビックリ!特に別名の「ユウレイソウ」の解説に恐る恐る覗き込んでいました。
7.樹木の花
コナラ、クヌギ、アカシデ、クマシデ、ツツジ、ミツマタ、コウゾ、カジノキ、トチノキ、ベニバナトチノキ、アズキナシ、ウワミズザクラ、ウリカエデ(実)、キブシ(実)、ゴマギ、ブルーベリー、ムベ、ヤマボウシ、レンゲツツジ、シャクナゲ、アオダモ、アオハダ(蕾)、クロマツ、ハナミズキなどでした。
最後に、子どもの日は常陸海浜公園の無料開放やアクアワールドなど、子どもに人気のイベントが多数あり、植物園にはお年寄りが多い様な感じを受けました。今後の子ども樹木博士には日程を検討する必要があるのかもしれません。
森林インストラクター茨城 林 聰一郎