ロゴマーク
森林インストラクター
いばらき
トピックス

25年初冬・農耕地雑草観察会 実施報告書

日時:2013年12月7日(土)10時〜14時30分

場所:茨城大学農学部・フィールドサイエンス教育研究センター(稲敷郡阿見町)

参加者:17名(一般11名 会員6名)

photo01
イチゴ温室・佐藤先生の話

今年6月に農耕地雑草観察会を実施し好評でした。雑草が冬に向かう姿を観察しようと、再度フィールドサイエンス教育研究センターの敷地内で観察会を実施しました。参加者は阿見町、つくば市の方に加え遠く結城市からも来られました。当日の朝はかなり冷え込みましたが観察会の間、陽ざしがやさしく包んで良い観察日和となりました。案内を担当するスタッフの紹介に続いて、参加者の方々に自己紹介頂き観察会をスタートさせました。

photo02
クロマルハナバチ

今回は特別に、センターで苺の栽培を研究されている佐藤准教授に、研究の内容を教えて頂く事になりました。イチゴの栽培は以前より温室内栽培が主流ですが、佐藤先生が研究されている実験温室内で説明を受けました。温室内には巣箱が設置され、蜜をすうクロマルハナバチが受粉の手助けをしています。巣箱の中には女王蜂がいるとのことで、巣箱を覆っているケースを外して覗かせてくれました。

photo03
ロゼット資料

イチゴの床は高床で作業者が採取しやすい高さとなっています。土は使わずモミガラに栄養素を吸わせ、1週間に1回程60°の湯を撒き葉の温度を20秒間50°にすると甘くておいしく虫も付かないイチゴになるそうです。農薬は人体に影響しない安全性のあるものを何度も撒くそうです。イチゴはデリケートで、栄養剤、農薬、温度、光を付加し、水を付与する「イチゴ用自走式LPガス温湯散布装置」、名づけて「ゆけむらー」を開発して試験しています。この装置は特許を取り、阿見町ではこの装置を普及させ、イチゴをブランドで販売しています。出荷は12月後半からとのことでした。クロマルハナバチの習性、イチゴのおいしさ、出荷の時期、価格等苦労話を沢山教えて頂きました。

photo04
芝生内のロゼット観察

次に、雑草を研究されている飯島さんからロゼットの写真資料を頂き、参加者全員で芝生内のロゼット観察を開始しました。ロゼットは根生葉の英名ですが、バラ花型に結んだ飾りリボンをさすようです。幸い刈り込みされず、オニノゲシ、メマツヨイグサ、タネツケバナ、ヒメジョオン等が群がっています。ジベタリアンになってヒメジョオンが株で増えハルジオンは地下茎で繋がって増える等、専門的なことを教えて頂きました。農道や休耕地のあちこちでロゼットを見つけては名前を確認して時間が経つのを忘れました。トマトの温室の間でチチコグサ、ハハコグサを、温室の横でヒメスギゴケも観察しました。

photo05
ロゼットの説明

初冬のため畑も作物が刈られ、水田も耕されて見る物が次第に減っています。一方ブロッコリの葉に多くのモンシロチョウが飛んでいて、狂い咲きの花と合わせて季節の戸惑いを感じました。垣根にエビズル、スイカズラ、アケビ、ヘクソカズラの実も残っていました。10年前から飯島さんが調査を継続研究されている「植物群落遷移調査地」も観察しました。裸地から雑草が生え、今はセイタカアワダチソウがススキに負けて、ススキの大株が繁茂しています。さらに木本が入り込んでおり、10年先、20年先は林となるようです。

photo06
ナシの新しい接ぎ方の説明

果樹園に入り、同行して頂いたセンター技術職員の高橋さんからナシの栽培で苦労されているお話を聞きました。ナシを収穫しやすくするための枝の高さの調整。2年目に収穫が出来るように接ぎ木の仕方の変更をテスト中との事でした。昼食を取る前に、飯島さんがカキを切って実の付き方を説明してくれました。昼食後に次郎柿を、試食させてもらいました。幾つか頂きましたが、みな甘くておいしい事。食後、茨城大学・農学部本館前に移動し、周囲に植栽された樹木を一部観察して、観察会を終了しました。

雑草だけではなく果物や昆虫の関係まで色々と教えて頂きました。センターの皆様に感謝致します。参加された方々も有難うございました。

観察したロゼット他

ヒメジョオン、オニノゲシ、メマツヨイグサ、タネツケバナ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ヘラオオバコ、ミツバツチグリ、ハハコグサ、コナスビ、ヒメムカシヨモギ、カタバミ、イヌビエ、シロノセンダングサ、チチコグサ、ヒメスギゴケ、オオアレチノギク、オッタチカタバミ、ブタナ、セイタカアワダチソウ、エビズル、スイカズラ、アケビ、ヘクソカズラ、ハルジオンなど

(文)杉山 (写真)山口、杉山)

photo07
カキの採取
photo08
記念写真
最終更新日:2014年1月3日
© 森林インストラクター茨城