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街の木たんけんレポート

今年の街の木たんけんは5月13日(日)に爽やかな晴天に恵まれながら、つくば市の竹園地区を歩いて、街路樹や公園の樹木を巡りました。

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街の中では元々日本に生育している木だけでなく、外国から来た木もたくさん見られます。ユリノキはつくば市内ではよく見られ、大通りの街路樹にもなっています。花は上の方の枝に咲いていて、やっと肉眼で確認できるくらいでしたが、新しい枝や葉を伸ばしている様子はよくわかりました。公園では大きなポプラの木が風にそよいでいました。近くに寄って、特徴のある扁平な葉柄を確かめることができました。カレーなどの料理にいい香りの葉を使うゲッケイジュも見ることができました。

日本産の樹木でも、本来はもっと暖かい地方にあるものや、標高の高い山で生育するものを一緒に見ることができます。涼しい気候で育つウラジロモミは新緑の葉がちょうど出てきたところでした。その隣では九州南部に自生するシュロの一風変わった花がこぼれるように咲き出していました。また、山中の渓流沿いに生えるカツラやサワグルミも見られました。

どんぐりの木は6種類が出てきました。コナラは花が咲き終わり、これからどんぐりが成長していくところでした。2年がかりでどんぐりが大きくなるクヌギは、今年の花が咲いたあとに1mmほどの小さなどんぐりの元ができていました。今年の秋に成熟する(去年の春に花が咲いた)どんぐりはやっと大きくなり始めたところでした。常緑ではシラカシ、備長炭の原料として使われるウバメガシ、生でも食べられるスダジイとマテバシイが新緑の葉を広げていました。

《食べる》ことに関連して、葉っぱが餅や団子を包むのに使われるサルトリイバラは、生垣の中に蔓を伸ばしていて、下見の時に咲いていた雌花が若い実になっていました。カキノキは今年の春に伸びた枝につぼみがたくさん着いていました。実を塩漬けや果実酒にするウワミズザクラは花が終わって若い実がなっていました。

開花中のものは少なかったのですが、サワフタギが見ごろの白い花を咲かせていました。

1kmぐらいの距離でしたが、色々な種類の樹木に出会うことができ、あっという間の2時間半でした。今回は20代の方や、30代のお子さん連れの方も参加されて、街の木にとても興味を持たれたようです

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(文 平岡 博)

最終更新日:2012年5月31日
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