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「林業研修会inいこいの森」

2007年7月28日(土)に奥久慈いこいの森で林業研修会を実施しました。今回は常陸太田市里川の荷見さんの人工林で予定していましたが都合によりいこいの森に変更しました。

研修場所は2005年(平成17年)第56回全国植樹祭(潮来会場)の第二会場としていこいの森が選ばれ記念植林したスギ林です。このスギ林は植林してからまだ2年しか経過していませんが、この地がスギの適地なのでしょうか素晴らしい成長をし、すでに樹高は1.5mから2mにもなっています。

写真1

この地の林床には沢山の植物が見られ、これ等の植物を刈り払うことに多少の躊躇がありましたが・・・。それは初めの頃だけ、とにかく暑さとの戦いで直ぐに下刈りに没頭せざるを得ませんでした。気温はゆうに30度をこえ風がない谷間では、直ぐに汗で服はビショビショになってしまい、最初の30分で持参した水は飲み干し、1時間目の休憩では管理事務所から水分を補給してもらいようやく生き返ったような状況で、飲み干した水分は500mリッターのペットボトルを2本平均。足元に広がった植物は、ムラサキニガナ、ヒヨドリバナ、アキノタムラソウ、オトギリソウ、タケニグサ、チダケサシ等の花が、特にチダケサシは柔らかなピンクで目に優しく疲れを癒してくれました。縦横無尽に蔓延るヘクソカズラは幼樹に絡みつき息の根を止める勢いで幹を締め付けていました。その他コアジサイ、クマイチゴ、ニガイチゴ、タマアジサイやヤマツツジ等が茂っていました。これらの植物を大ガマと小ガマ各一丁、後は刈り払い機を使用して作業をしました。(女性2人は初の体験で大変だったことでしょう!)

写真2 写真3 写真4

*作業結果*

写真5

やはり下刈りをした林床を眺めるのは気持ちの良いものです。今までの疲れが何処に行ったのかと思うほど充実した気分になれます。この充実感がまたの力を呼び起こすのかもしれません。

帰路は雷に追われましたが皆さんの顔には優しい笑顔が溢れていました。

最後に林業研修は酷暑に見舞われましたが無事終了いたしました。いこいの森管理事務所の永瀬所長、大関副所長に深謝いたします。また修了後には「ツチアケビ」を観察しました。

写真6

写真 大関副所長
写真と文章 林 聰一郎

追記

28日の林業研修の午前中には5月24日に移植しましたオオチチッパベンケイの生息状況を調査しました。移植しました株は一つ残らず元気に成長していました。しかし日の余り当たらない場所に移植したものに、移植後伸びた茎や葉に"赤色を含まない"ように感ずるとの意見がありました。写真でも確認しましたが帰宅後に我が家のものを調べたところ、日当たりの良い場所にも同様なものがあり「日陰特有の成長」とは思われませんが今後注意して観察することにします。また移植した場所に今回葉の形状が異なるものを観察しました。(下の写真)

写真7 5月24日に移植したオオチチッパベンケイ。元気に育っていました。
写真8 写真9
前回移植したオオチチッパベンケイ(葉の形状を比較) 今回見つけた葉の形状が異なるオオチチッパベンケイ
最終更新日:2007年12月1日
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